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2010年09月11日

ボブからの手紙

先日、Art of Hostingのファシリテーター
Bob Stilgerさんからスタッフに向けて1通のメールが届きました。

このメールを読んで、
スタッフ全体で共有する必要がある!
と感じ、英文のまま流したら、
あるスタッフがすぐさま翻訳をしてくれました。

翻訳をしてくれたこと、手紙を送ってくれたBobに
敬意をこめて、これをブログで共有したいと思います。

(以下、手紙の邦訳(翻訳:岡田敏克))ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「この秋の可能性とは何でしょうか?」

今朝、私はスカイプでチャーリー河原(注:スタッフ)と話をしました。
彼は「この秋、一緒に何ができると思う?」と聞いてきました。話をする中で、私は皆さんに手紙を書こうと思い立ちました。

まず、私は皆さんに「心の底から(bottom of my heart)」お礼を言いたいのです。これは他の言葉には置き換えられません!私は皆さんに、心(heart)から、そしてマインド、スピリットからお礼を言いたい。私にとって、今回の旅でAoH Japanの皆さんとご一緒できるのはかけがえのないことです。私は、みなさんの活動にインスパイアされました。そしてできる限り、お役に立ちたいと思っています。

ところで、皆さんは何を為そうとしているのでしょう?私たちは何を為そうとしているのでしょうか?いくつかのアイデアを共有させていただきたいと思います。まずは、ある物語からはじめましょう。

私は1970年の8月下旬、朝6時過ぎに羽田空港に降り立ちました。気温はすでに35度を超え、100%近い湿度にみまわれました。そして、よくわからないネオンサインや理解できない言葉を話す人々に向き合うことになったのです。その後、テレビを見ていて、10語に一度「〜ください」という言葉が聞き取れるようになるのに2ヶ月以上かかりました。この異境の地が、1年間、私のふるさととなり、そして生涯にわたって私に影響を及ぼすことになったのです。

私が40年前に出逢った日本は、(現在では)ほとんど見られなくなってしまいました。3世代、4世代で一緒に住む家族はほとんど姿を消しています。お見合いという風習もほとんどなくなりました。生涯雇用は遠い記憶になっています。
私がお世話になっていたホストファミリーは京都南部の伏見区に住んでいましたが、その近所の一戸建てに住んでいた活発なミドルエイジの人々が、40年後に未亡人や男やもめとして孤独に生活しているとは、1970年時点では考えられませんでした。独身女性の数が急増し、日本の人口が減少局面に入るとは想像すらつきませんでした。

昨年、54年間にわたる自民党支配が終焉したのは、日本を取り巻く明らかな変化の兆しです。しかし目に見える変化だけではありません。表面下ではほとんど目に見えない変化が進行し、全ての世代、(全ての人生の歩み?)が、こう問うのを止めてしまっています。「日本の社会は、いま、どうなっているのか?どうあるべきなのか?」

みなさんが取り組んでいるのは、こうした問いであると私は思います。150年前の明治維新を思い起こさせるエキサイティングな時代です。

表面下で進行している、こうした日本での動きは、私が特に力を入れて支援している世界中の多くの国々で起きていることでもあります。新たな可能性が日本で拓かれつつあります。そして、Art of Hosting in Japanはその一つなのです。

今年の1月と5月に、私たちは、お互いに「語り、聴く」能力を養うことを始めました。そして、人々が希望、恐れ、夢、可能性について共有できる安全な場をつくることを開始しました。これは始まりです。この秋に向けて始動するにあたり、我々の仕事には三つの基本的な要素が含まれると思います。

1.好奇心、尊敬、親密さに満ちたこの対話の場に、さらに多くの人々を招き入れること。本来のありのままの自分で居られ、重要な問いを探求できるほんとうの場所を、多くの人が求めていることを、みなさんも感じていることでしょう。そうした人々をさらに多勢招き入れましょう。

2.こうした対話の場を通じて、私たちはお互いに大切な対話(「会話」ではなく「対話」!)をホストする私たちの能力を深めていくのです! この場にみんなが集う時、日本の未来を創るために私たちが為すべきことがより明確になり、勇気づけられることでしょう。私たちはお互いの夢をサポートしあえるはずです。

3.ただし、対話をするだけでは十分ではありません。行動する必要があります。教師、保健師、行政職員、学生、ビジネスパーソン、社会活動家、コミュニティのオーガナイザー、ファミリーメンバーといった、それぞれの活動現場において、私たちとともに行動を起こそうとする意志を持ち、学ぶ人々を見つけなければなりません。そして、我々が日本で、さらには世界で起こすべき変化に身を投じる必要があります。私たちは、そうした変化を起こすために取るべきアクションに気づき始めることでしょう。

つまるところ、秋に向けての私の考えはいたってシンプルです。「同じことを、さらにやり続けること!」。 新たな可能性と、この場に集う人々の成長を促し続けましょう。もっと健全で、持続可能な日本の未来のために、協働する仲間を見つけましょう。

みなさんとの再会の日が、いまから待ちきれません。

Deep respect,

Bob Stilger

September 5, 2010

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去年の暮れにボブに「何が目的で日本に来るの?」
と聞いたことがあります。

その時の答えは
「日本で起ころうとしている変化を手伝うため」
でした。

それから9ヶ月。
Art of Hostingと関わる人々、
Bobに出会った人々によって大きく加速された
変化が様々なレベルで起こっていっています。

11月の3日間のワークショップに出れない人も、
ぜひ機会をみつけて彼に出会ってみてください。
今回の来日は2ヶ月。
様々な機会を出来る限り設けていきます。

詳細はまた
http://www.artofhosting-japan.org/index.html
から(ただいまリニューアル中)。

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Art of Hosting in Japan 11/19~21
「対話の場をリードし、コミュニティを創り上げる」
をテーマに2泊3日のワークショップを開催します。
詳細 → http://www.artofhosting-japan.org/AoH-KIYOSATO-2010-NOV.pdf
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posted by DialogueBar at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | AoH | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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